【Windows 11】クローニングでPC展開~応答ファイルの作成~

パソコン

前回はマスターPCのバックアップを行いました。

今回は応答ファイルの作成を行います。
応答ファイルとは、Windowsをセットアップする時に使用する初期設定ファイルです。応答ファイルに様々な設定を指定することで、クローニング展開を効率的に進めることができます。

事前準備

Windows ADKをインストールしたPC(テクニシャンPC)を用意します。
Windows PEを作成した時に使用したツールです。

Windows 11のISOファイルを用意します。
マスターPC作成準備の時に使用したインストールデータです。

データの抽出

ISOファイルを開き、ファイル検索欄に「*.wim」と入れて検索します。

install.wim」ファイルがあるディレクトリを開いたら、ファイルをコピーします。

任意の場所に作業用フォルダを作成し、先ほどの「install.wim」ファイルを貼り付けします。

ここでは「Win11-24H2」というフォルダを作成しました。

①Windowsの検索に「cmd」と入力して、②コマンドプロンプトの「管理者として実行」をクリックします。

先ほど作成した任意のフォルダに移動します。

以下のコマンドを実行すると各エディションのIndex番号が表示されます。

dism /get-wiminfo /wimfile:install.wim

以下のコマンドを実行して、インストールデータを抽出します。

dism /export-image /sourceImageFile:install.wim /sourceindex:3 /destinationimagefile:install_win11pro.wim /compress:max /checkintegrity

赤文字の箇所には、インストールするIndex番号が入ります。
今回は「Pro」エディションのため、Index番号は「3」です。

先ほどの任意のフォルダに、抽出したデータがあればOKです。

応答ファイルの作成

「スタート」→「すべてのアプリ」→「Windowsシステムイメージマネージャー」をクリックします。

「Windowsシステムイメージマネージャー」が起動します。
「ファイル」をクリックしてメニューを開き、「Windowsイメージの選択」をクリックします。

先ほど抽出したデータを選択し、「開く」をクリックします。

メッセージが表示されたら、「はい」をクリックします。

データの取り込みが開始します。

データの取り込みが完了すると、以下のような画面になります。

「ファイル」→「新しい応答ファイル」をクリックします。

左下の「Windowsイメージ」にて、「Windows 11 Pro」→「Components」をクリックして開きます。

設定するコンポーネントを右クリックで追加し、値を設定していきます。
コンポーネントと設定値は以下のとおりです。

amd64-Microsoft-Windows-International-Core-WinPE
パス1 WindowsPEに設定を追加

設定項目
InputLocale0411:{03B5835F-F03C-411B-9CE2-AA23E1171E36}{A76C93D9-5523-4E90-AAFA-4DB112F9AC76}
LayeredDriver6
SystemLocaleja-JP
UILanguageja-JP
UILanguageFallbackja-JP
UserLocaleja-JP

amd64-Microsoft-Windows-PnpSysprep
パス3 generalizeに設定を追加

設定項目
DoNotCleanUpNonPresentDevicestrue
PersistAllDeviceInstallstrue

amd64-Microsoft-Windows-Shell-Setup
パス4 specializeに設定を追加

設定項目
CopyProfiletrue
ProductKey29文字の英数字(ハイフン含む)

amd64-Microsoft-Windows-International-Core
パス7 oobeSystemに設定を追加

設定項目
InputLocale0411:{03B5835F-F03C-411B-9CE2-AA23E1171E36}{A76C93D9-5523-4E90-AAFA-4DB112F9AC76}
SystemLocaleja-JP
UILanguageja-JP
UILanguageFallbackja-JP
UserLocaleja-JP

amd64-Microsoft-Windows-Shell-Setup
パス7 oobeSystemに設定を追加

設定項目-1設定項目-2
RegisteredOwnerWindows User
TimeZoneTokyo Standard Time
OOBEHideEULAPagetrue
HideLocaleAccountScreentrue
HideOEMRegistrationScreentrue
HideOnlineAccountScreentrue
HideWirelessSetupInOOBEtrue
ProtectYourPC3

必要最低限の設定は以上となります。
その他の設定や各項目の詳細は、Microsoft公式をご参照ください。

応答ファイルの保存

設定していない項目を削除していきます。
薄い□(設定値が入っていない)項目を選択し、「Delete」キーで削除します。

最終的には以下のようになります。
階層がある項目は、下の階層も削除します。

「ツール」→「応答ファイルの検証」をクリックします。

エラーがないことを確認します。

「ファイル」→「名前を付けて保存」をクリックします。

①ファイル名に「Unattend」と入力し、②「保存」をクリックします。

まとめ クローニングでPC展開~応答ファイルの作成~

今回は応答ファイルの作成をご紹介しました。
作成した応答ファイルは、Sysprepの一般化の時に使用します。応答ファイルを使うことで、クローニング展開の作業を効率的に行うことができます。

次回はSysprepの一般化についてご紹介します。

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